身体にやさしい珈琲ブログ

浜松市のまるたけ堂珈琲店主が考える、コーヒーの賞味期限と焙煎日とコーヒーが好きなお店の関係

2022.03.05

そのコーヒーは膨らみますか?

 

 

 

まるたけ堂珈琲のコーヒー豆は焙煎日から7日以内のもののみ販売しています。

またコーヒー豆は焙煎した日がわかる様にラベルに表示しています。これはオープン以来ずっと変わらない事の一つです。

 

何故かというと、コーヒーは焙煎した日から1ヶ月以内が美味しい期間だから、その間に飲んで欲しい。という想いからです。

 

店主の感覚でしかないのですが、焙煎した日から2日目〜14日目位が香りと味のバランスが最高な期間、少し香りは落ちてくるが味が落ち着いているのが1ヶ月目位まで。それ以降は味が落ちる方向です。

 

ですから、お客様目線で言えば焙煎した日を確認して買いたい。そう思っているから焙煎日まで記載しています。

 

一方で大手コーヒー店や自家焙煎珈琲店もですが、賞味期限は書いてあっても焙煎日は書いていない事が多いです。

これは袋に封入されているコーヒー豆だけではなく、コーヒー豆を量り売りしている店も同じです。

 

一般的にお惣菜を買うときって製造日と賞味期限が書いてありますよね。

なのに、コーヒー業界ではそうではない事が慣習の様です。これは異業種からコーヒー業界に飛び込んだ身としては不思議な事の一つでした。

 

考えられる理由は幾つかあると思いますが、多分1番の理由は焙煎する側の都合。

そしてコーヒー豆は腐らない事。

1年経っても2年経ったコーヒー豆でも粉き挽いてドリップすればコーヒーが抽出できます。おいしいかは別の話ですがコーヒーの味を味わっていただけます。

 

話が少しそれますが、この時間が経ったコーヒーの味を味わって頂ける様に、数ヶ月おきに焙煎したコーヒー豆を少しストックしています。

現在1番古い豆は2020年8月焙煎のものです。興味がある方は味見して頂けますのでお声掛けください。メニュー表には載っていませんのでこの記事をみて下さったお客様のみのサービスです。

 

話は戻って、時間が経ったコーヒーはどんな味がするかというと、酸化劣化した酸味を感じます。フルーティな甘い酸味ではなく、イガイガツンツンしたイヤな酸味です。

もしかしたらコーヒーの酸味が苦手という方のうち何割かはこの酸化劣化した酸味をコーヒー本来の酸味と勘違いされているかもしれません。

 

劣化したコーヒーは良いことはありません。酸味が出て香りがなくなり、ドリップした時に粉が膨らみません。非常に残念な状態になってしまいます。

 

 

ここから1番の都合と書いた部分のお話です。

 

コーヒーで儲けることが好きなお店の人はコーヒー豆は腐らないんだし、賞味期限期限だけ書いておけ食品表示の違反にもならないしまとめて焙煎した方が効率いいし在庫も残らないし都合がいいんじゃないか。とか考えました。

 

コーヒーが好きなお店の人は、お客様が美味しいコーヒーを飲みのならいつ焙煎したかって気になるよね。焙煎した直後は味が落ち着かないけど、買った後で待ってもらう事が出来るけど時間は遡れないし。と考えている店が多いと思っています。

 

コーヒー豆の裏ラベルに何気なく記載されている賞味期限と焙煎日。

ここにコーヒーが好きなお店とコーヒーで儲けることが好きなお店を見分けるヒントがあります。

 

見慣れた裏ラベルからもコーヒーが好きなお店を見つけることができます。ぜひ探してみてください。

 

ちなみに焙煎日が書いていないコーヒーはドリップしたら鮮度がある程度わかります。

写真の様にハンバーグの様に膨らめば概ね焙煎後2週間以内。膨らみが良ければそれだけ新鮮です。目安にされてみてください。

 

※2022年1月14日のInstagramの投稿を加筆修正しています。

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