身体にやさしい珈琲ブログ

浜松市のまるたけ堂珈琲店主が考える、焙煎前にコーヒー豆を洗っているお話とコーヒーが好きなお店

2022.02.26

まるたけ堂珈琲のコーヒー豆は焙煎前に丁寧に洗ってから焼いています。

前回のブログで「コーヒーが好きなお店」と「コーヒーで儲けることが好きなお店」のお話を書きました。

 

この焙煎前にコーヒー豆(正確にはコーヒー生豆)を洗う事ってまさにその典型例だと思っています。

ですので、少し続きを書きたいと思います。

※全て個人的見解です。間違っている部分があればご指摘ください。

 

コーヒー豆は殆どを輸入に頼っています。ですので生産現場を見る機会ってテレビや動画に限られてくるのですが、簡単に言えば、コーヒーノキから収穫したコーヒーの実を水に漬けたり乾かしたりして皮と果実を剥いて、天日で乾燥させてから出荷されます。

 

この辺の流れは「A FILM ABOUT COFFEE」という、もう7年前に公開された映画ですが、良質なドキュメンタリーで見ることができますので、お時間がある方はぜひご覧になってみてください。

 

映像を見てもらうとわかりますが、コーヒー豆を乾燥している現場って外なんです。

天日干しなんで当たり前ですが、棚にネットを張っている所はまだしも、殆どは学校のグラウンドの様な所にシートを引いてその上で乾燥させています。

この乾燥工程では均一に乾燥するために、定期的にかき混ぜるのですが、これがグラウンドを平すトンボの様な器具で行います。その際にコーヒー豆はふまれています。

 

この後は選別です。現地でも不良豆を取り除きます。

この作業が本当に頭が下がるというか、おばちゃんたちが手でしてくれているんですね。もちろん素手で。

気の遠くなる作業を積み重ねてくれて、選別しています。

 

終わったら麻袋に入れて出荷です。最近は特に高級豆は麻袋の中にビニールの袋が二重になったりしていますが、大多数はいまだに麻袋に直接入れています。

 

その後トラックや船やで運ばれて日本の港に着く訳です。

港に到着したら最後の関門、検疫です。これは害虫駆除を目的としていますので、抜き打ちで引っ掛かれば容赦なく薬剤噴霧です。麻袋の中身は大丈夫でしょうか。

 

この様な旅路を経て辿り着いたコーヒー生豆たちを焙煎しています。

一般的には、麻袋から焙煎機に直接投入です。大手チェーンも個人店も自家焙煎店もほとんどのお店や企業がそうです。一緒です。

 

ここまでのお話は、以前のブログ「浜松市のまるたけ堂珈琲がコーヒー豆を焙煎前に洗うワケ」でも書かせて頂きました。

 

 

前置きが長くなりました。ここからが本題です。

ここでコーヒーが好きなお店の人は考えました。

 

この様な工程を経てきたコーヒー生豆だけど、そのまま焼いて飲んで汚くない?味に影響しない?健康被害は大丈夫?

いくらオーガニックや無農薬で栽培した野菜でも必ず洗ってから調理する日本人の気質から言えば、ここまでの道のりを知ってしまったので抵抗感が出てきた訳です。

 

でもそんな事を考える人は希少みたいで、コーヒーの大手メーカーの専門家から焙煎歴の長い諸先輩方など様々な人に聞いても「洗わなくてもよい」だけの理由というか納得のいく回答は得られませんでした。

 

ですので出した回答としては、少しでも美味しく安心してコーヒーを楽しむためには洗うしかない。

と考えて、オープン以来ずっと洗ってから焙煎し続けている訳です。

 

この洗う作業って時間がかかるんです。だから「コーヒーで儲けることが好きなお店」ではできないと思っています。

前回のブログのコーヒー豆の選別とは比較にならない手間がかかっています。

 

コーヒー生豆を洗う作業って当店オリジナルの発想ではありません。多くはないけれど同じ想いでやっているお店があります。

自分がしているからわかるけど、そのお店は本当にコーヒーが好きな人がやっているお店だと思っています。

 

お近くにそんな店があればぜひ立ち寄ってみてください。コーヒーライフがより一層楽しいものになる事間違いなしですよ。

 

※2022年1月13日のInstagramの投稿を加筆修正しています。

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