まるたけ堂珈琲では、何種類かのフェアトレード認証を持つコーヒー生豆を取り扱っています。
これまで、フェアトレード認証については当店の想いや考え方をブログで書いてきました。
フェアトレード認証について、当店では認証を取得できていません。
その理由は費用であったり、サプライチェーンの問題であったりして、一個人店には高い壁に思えたのですが、本当に難しいのか?
「隗(かい)より始めよ」ではありませんが、知識としてのフェアトレード認証というだけではなく、実際に認証を取得することによって分かることがあるのではないかと考え、フェアトレード認証取得に向けて認証機関に相談をさせて頂きました。
認証取得のための課題
フェアトレード認証に限らず、認証取得の中でカギとなるのが費用とサプライチェーンの問題です。
<費用について>
僕たちはコーヒー生豆を購入し焙煎して販売します。
その場合は「製造のトレーダー認証」と「小規模ライセンシー」の取得が必要です。
当店の規模であれば、取得費が50,000円、継続費用50,000円/年(毎年1月)+ 製品小売価格の1%相当(四半期ごとに支払い)でした。
有機認証などの他の認証に比べれば少し安い感じでしょうか。
<サプライチェーンについて>
フェアトレード認証は生産者から卸販売(商社)、最終加工(コーヒーで言えば焙煎業者)までフェアトレード認証の連鎖が必要です。
まるたけ堂珈琲のフェアトレードに関係するコーヒー生豆は3社の国内の業者さんより仕入れていますので、輸入・卸の部分で確認を行いました。
結果としては、生産⇒輸入⇒卸のサプライチェーンで全て認証を取得できているのは1社のみとなりました。
3社様とも「フェアトレード認証」とうたわれていましたが、実際には認証は取得しておらず、現地でフェアトレード認証を取得したコーヒー生豆を取り扱っているよという回答でした。
そのため、当店が上記の「製造のトレーダー認証」と「小規模ライセンシー」を取得しても、フェアトレード認証品として販売できるコーヒーは取扱数量の少ない1~2種類になります。
この商品で上記費用を賄うことは可能か慎重に考える必要があることがわかりました。
フェアトレード関連商品としてのご紹介
その様な状況でで暗礁に乗り上げた感のあったフェアトレード認証の取得ですが、認証取得に向けた動きの中で、認証団体の方から頂いたアドバイスがありました。
それは、認証商品としての「フェアトレード認証品」と一般名称としての「フェアトレード」商品についてです。
これまで書いてきたように、認証商品として販売するためには正規の手続きが必要です。
一方で、一般名称としての「フェアトレード」の商品は世間一般に広まっているもので、認証ではない一般名称としての「フェアトレード」商品として販売することは大丈夫であるとの見解を得ました。
勿論、フェアトレード認証を取得して活動するのが一番良いのですが、費用やサプライチェーンが壁となっている現状があります。
そのため、認証は取得できていなくても、フェアトレード商品を世の中に広めた方が(需要が増えた方が)現地の方々に還元されてフェアトレードの意義につながるのではという考え方があるようです。
この考え方に沿って、まるたけ堂珈琲でも原料の時点でフェアトレード認証を受けたコーヒー生豆を使用するコーヒーに関しては「フェアトレードコーヒー」という呼び方で販売や認知を広めていこうと考えています。
先日より、当店のオンラインショップでも「フェアトレードコーヒー」というカテゴリーを新設して、紹介を始める事にしました。
フェアトレードコーヒーのカテゴリーは下記リンクより進んで頂けます。
https://coffee030.stores.jp/?category_id=6334ff344b0839552dd41d1d
まるたけ堂珈琲は、少しでもフェアトレード商品が当たり前の社会になる様に、微力ながらご協力をしていく所存です。
また、今後も機会を見てはフェアトレードに関する情報収集を行っていきますので、新しい情報が得られたり考え方がまとまったらまたブログで発信させて頂きたいと考えています。