
まるたけ堂珈琲のコーヒー豆は洗ってから焙煎しています。知ってるよ。という方も多いかと思いますが、改めて洗い始めたきっかけを紹介したいと思います。
元々きっかけは店主のちょっとした違和感からでした。
コーヒー豆の焙煎をはじめて習った時、麻袋に入っている生豆を直接焙煎機に入れる姿を見た時に、「あれっ?直接入れるんだ。洗わないんだ」と小さな違和感を感じました。
その後、色々とコーヒー豆の焙煎のことを勉強しても、当時は誰一人として生豆を洗っている人に出会えませんでした。
料理に使う野菜は洗うのに何で?と思って色々な方に尋ねましたが、むしろ大先輩からは「洗うなんて馬鹿か?」と言われる次第。業界の常識を知らない素人という扱いでした。
何で洗う事に執着したのかを思い出してみると、当時一番心配していたのは、輸入時の燻蒸(薬品散布)による影響だったと思います。
当時の店主は、輸入の農作物は全て燻蒸されていると思い込んでいました。燻蒸は家庭用の害虫駆除剤のような強力な薬品を使います。
この思い込みの中で焙煎の工程を知ってしまったら、こんな気持ち悪いコーヒーはダメだ〜。と、焙煎機を買ってからすぐに洗って焙煎をはじめて今に至ります。(あるタイミングで、抜き打ち検査でNGのもののみ燻蒸処理をされるという事実に気が付いています。)
これが洗い始めたきっかけです。小さな違和感から始まった事をずっと続けているのが不思議です。
ただ、きっかけは何であれ、洗った生豆で焙煎したコーヒーは、後味がすっきりしていて美味しいと自画自賛しています。
このおいしさを知ってもらいたい気持ちで今は毎日洗ってから焙煎しています。

コーヒー豆の原料であるコーヒー生豆は、ほとんどが海外からの輸入品です。輸入時は麻でできた袋に入っている事がほとんどです。
インナーバックで二重構造になっている場合もありますが、特に安いコーヒー豆ほど、コスト削減で直接麻袋に入って輸入されています。

この麻袋がお世辞にも綺麗とは言えません。先日も麻袋から生豆を小分けしたのですが、作業終了後には麻袋の汚れで手が真っ黒になります。
薬品による燻蒸への対策がきっかけでしたが、実際には燻蒸よりもこの汚れている袋に入っているのが問題では?とも思っています。
スペシャリティコーヒーと呼ばれる高品質なコーヒー豆は、麻袋の内側に鮮度保持のためのインナーバック(ビニール製の内袋)があって二重構造になっています。インナーバック入りだとコーヒー生豆は麻袋には直接触れません。
まるたけ堂珈琲で取り扱っているコーヒー豆のほとんどはこのインナーバック入りのものを選んでいますが、産地によっては未対応のものもあります。
ですので、念には念を入れて、全てにコーヒー豆で同じ様に洗ってから焙煎工程に進んでいます。
最近はコーヒー豆を洗ってから焙煎するロースターもちょっとずつではありますが増えてきている様です。
スペシャリティコーヒーという言葉が流行って20年近くがたちます。
コーヒー豆の味や品質はもちろんですが、消費者から見えない部分に気をかけているコーヒーが本当にスペシャリティなコーヒーかもしれませんね。




