身体にやさしい珈琲ブログ

浜松市の自家焙煎珈琲店主より、ブラジルのコーヒー被害と当店への影響についてのご報告

2021.07.31

ニュースなどで耳にされた方も多いかと思いますが、世界最大のコーヒー豆の産地であるブラジルにおいて干ばつと霜の影響が出ています。

コーヒーの木に霜が降りると壊滅的なダメージを木にもたらします。

その影響でコーヒー豆の価格が急上昇しているとの報道が出ています。

一部のお客様にはご心配の声を頂いていますので当店での現在わかっている状況について説明させていただきます。

 

結論から言いますと、当店の取り扱っているコーヒー豆についてはすぐに大きな影響は出ません。

 

理由は3つあります。

一つ目は、今回価格が大きく影響っしてるのはコモディティ商品であり、当店が取り扱っているスペシャリティコーヒーは当面は影響が少ないと仕入先商社からの回答がありました。

 

二つ目は、メインのラインナップの商品は今期の収穫が終わっていること。ラッキーでした。

 

三つ目は、当店のラインナップでブラジルがないことです。2週間前にブラジルの大地のコーヒーが完売し、たまたまカタログ落ちしたタイミングでした。

 

ここで少し補足説明をさせて頂きます。

コーヒー豆のコモディティ商品とはブラジルNo2などの一般商品のことです。

コーヒー豆を取り扱っているお店で名前を聞かれたことがあるかと思います。ブラジルで最高級ランクはNo2ですが、これはコモディティの中で一番上ということです。

 

では、スペシャリティコーヒーは何かというと、分かりやすく米で例えてみます。

コモディティ商品が「アメリカ産カリフォルニア米」くらいのくくりであるのに対して、スペシャリティコーヒーは、「日本の新潟県〇〇市△地区の××さんが無農薬で育てたコシヒカリ」といったくらい、どこの誰が何をどう作ったかかまでわかるコーヒーのことです。

どちらがトレーサビリティが取れていて、品質が高いかわかって頂けるでしょうか。

 

今回、話の発端となったブラジルは国土が広く、全てのコーヒーの木にダメージを受けるわけではありません。

しかし、全世界のコーヒー生産の30-35%を担うブラジルのコーヒー生産の1割の霜害でも非常にインパクトの大きい被害となります。

ブラジルは過去25年以上で最も寒い気候に直面、産地の一つであるミナスジェライス州南部では1994年以来の寒さとなりました。また月末に新たな寒冷前線が接近するともいわれています。

 

以上から、当店の取り扱っているコーヒー豆は当面の間は心配がいらないとのことですが、ブラジルの動向いかんでは他の産地の価格にも影響が全くないとは考えられませんので、注意して見守っていきたいと考えています。

 

続報が入りましたら、また投稿させていただきます。