コーヒー生豆を洗ったらこうなりました
まずは結果から見て頂きます。
コーヒー生豆を洗った後の残り水をサンプリングして並べました。
ペットボトルに張られている数字は洗った回数。①は１回目、②は２回目という順に６回まで洗っています。
色の違いが判っていただけるでしょうか。
今回、撮影したのはブラジルNo.2ナチュラル。コモディティ商品の中で最もランクの高いコーヒー豆の一つです。
ナチュラルの豆ですので、生豆の表面に薄皮が多く残っています。全体的に白いのは豆の外側にある薄皮が浮いているためです。
実際には４回目の洗いを行った後の水はほとんど透明色になっています。
一番見て頂きたいのは、１回目の洗いの後の水。茶色く混濁・変色し、泥水の水たまりの様な泡が立っています。
調査会社で成分分析を行ったわけではありませんので、この変色の理由についてはわかりません。
しかし、泥水の様に泡立った状態をみて、どのように思われるでしょうか。
前回ブログの様子から推測すると、現地から届くまでの塵や汚れなどが洗い落とされているようにも推測できます。
私たちはこのような状態の水を見てから、全く洗っていないコーヒー豆で焙煎・抽出することはできなくなりました。
2回目以降の状態はどうでしょうか。
おおよそ3回目で茶色の水が透明となり、4回目以降はほぼ透き通った状態となりました。
※白く浮いているチャフは除きます。白いチャフは何回洗っても残りますので、焙煎工程ではがして取り除きます。
この結果もわかる様に、まるたけ堂珈琲では最低４回以上の水洗を行っています。
コーヒー生豆の外側についている「何か」がほとんど洗い流された状態にまで仕上げてから焙煎工程に入ります。
焙煎の条件ですが、乾燥して現地から届いた状態でそのまま焙煎するのと、水洗してから焙煎するのでは、全く異なってきます。
洗い方、乾燥、焙煎条件などなど、 全てがノウハウですのでここでは詳しくはお伝え出来ませんが、少なくとも前日からの仕込みが必要になります。
ですので、まるたけ堂珈琲のコーヒーは準備に時間がかかってしまいます。
しかし、安心、安全と味のため欠かすことが出来ない工程と考えています。
ここまでお伝えした内容をお話しすると、「生豆を洗うことで味に影響が出る」と考える方からご意見をいただく事もあります。
確かに影響はあると思います。間違いありません。
でも影響があると言っても、いい影響、悪い影響の両方が考えられます。
洗っていないコーヒー豆を否定するつもりは全くありません。
でも、私たちは洗ったコーヒー豆も美味しく焙煎できていると考えています。
どちらが良いかはお客様ご自身でご判断を頂ければと思います。
そこで、次に実際にお客様から頂いた声をご紹介させて頂きます。
ご判断の一助となれば幸いです。