まるたけ堂珈琲では、コーヒー豆を焙煎する前に生豆を洗ってきれいな状態にしてから焼いています。
二〇十八年の開店以来一度も欠かしたことがありません。
この「コーヒー豆を洗う」作業は、調理前の野菜や米を洗うのと同じように当たり前に様に聞こえますが、コーヒー業界ではかなりの少数派です。
コーヒー豆は「ナチュラル」や「ウォッシュド」の精製工程で実から取り出された後は一度も洗われません。
(水洗したコーヒー豆を水に浸す「ソーキング」という工法を行う地域はあります)
精製、乾燥、選別、梱包、輸送、検疫など、焙煎するまで様々な作業や工程があり人の手だけではなく、汚れ、チリ、粉塵、燻蒸の薬剤など様々なものに触れます。
しかし、コーヒー豆は洗われることなく、焙煎の工程に進みます。
焙煎前の生豆を検査すると一グラムあたり一万個以上の微生物が確認されることもあります。
「焙煎時に埃の大部分は落ち、二〇〇度以上の焙煎により滅菌される」と言われていますが、焙煎だけでは汚れや薬剤は完全に除去できないと考え「洗う」工程を取り入れる決断をしました。
コーヒー豆を洗う工程は手間のかかる作業です。
大量生産にも向きません。
でも、「コーヒー豆を洗う」ことで安心してコーヒーを口にすることが出来ると共に、コーヒー本来の味わいを楽しむことが出来
るようになります。
お客様に「安心できるおいしいコーヒーをお届けしたい」。
その想いから、まるたけ堂珈琲は洗ったコーヒー豆を焙煎し続けます。